よくあるトラブルとして、薄い生地の角(縫い初め)がうまく縫えない。厚い生地の縫い初めで布が進まない(針が同じところでおりる)等を解決するちょっとしたコツをご紹介します。 どちらをご覧になりますか? 2016.11.23 UP
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例えば、図のような端から縫いはじめようとしたら、針は上下するけど布を送らず、気が付いたら生地が食い込んでしまった!布を取ってみたら生地の裏で糸がだんごになっていた!なんていう経験はありませんか?
なぜ、こうなるの??
家庭用の直線・ジグザグが縫えるミシンの場合、針板(押えの下にある銀色の板)の針穴(針がおりるところの穴)が横長に大きくあいています。直線専用の職業用ミシンや足踏みミシンは、針穴が小さく丸くしかあいていません。 その為、針が刺さる時に生地が下に押されて、生地が針穴にくい込んでしまい、布がうまく進めなくて針だけが上下に動いてしまうために、生地の裏で糸が玉止めのようになってしまうんです。
さらに、針板にはギザギザの【送り歯】というのがあり、ここが動いて布を送る役目をしています。端から縫おうとした際、送り歯の上に生地が乗っていないために、布をうまく送れず同じところで針が上下する原因の一つにもなります。 解決策は?
縫いたい生地(写真のブルーの生地)の下に薄い紙(写真の黄色い紙)を敷きます。写真は青い生地の下に黄色い紙が入っていませんが、数センチ重なるくらいに敷いて縫ったほうが間違いないと思います。 そのまま、縫いたい生地の端からスタートしてみて下さい。このやり方は直線の時だけしか使えないです。ジグザグミシンの時にこれとやってしまうと、紙も一緒に縫いこんでしまって、あとから紙を取ろうとしても取りにくいので。 縫い終わったら、当て布を取り除いて下さい。ミシン目と同じなので、ピリピリっと破けるはずです。 |
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押えの前が反っていて、後ろが下がっていますよね?これだと人間の山登りと一緒で、きついですよね。 これだけの段差で??と思われるかもしれませんが、ミシンによっては、この程度の段差でも進めなくて、針が同じところで上下してしまいます。 もしくは、なんとか進んだけど、針目がつまって細かくなってしまったり。 もっとわかりやすく、段差をつけてみました(^_^) 皆さんよく、布を押したり、後ろから引っ張ったりして縫っていませんか?あとは勢いつけてハイスピードで縫っていませんか? それがミシンを壊す一番の原因です(^_^) 針が折れるだけならいいのですが、釜がずれたり、ミシンそのものに負担がかかってガタがきたりします。 解決策は?
今回は段差の縫いはじめで説明しましたが、ズボンの脇など、縫い代が重なって段差になるようなところにも、段差のところにきて押さえが反った場合は、一旦ミシンをとめ、後ろに当て布をして同様に進めて下さい。 もう一つ重要なのは、段差に来た時に針は刺さりますか?モーターで動いている時でも、ブーとなってミシンが止まったり、針が折れたりした場合はミシンの限界です。 手回しで針を刺してみて、刺さりにくいところを無理に力を入れて、はずみ車を回したりすると、はずみ車の中が壊れてしまう場合がありますので、大丈夫かな?と思った時は手で針を刺してみて、刺さるかどうか必ず確認してください。
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